答え
- A
Aが2008年9月15日(月)です。多くのトレーダーにとって忘れられない日でした。
ワンポイントメモ
相場の世界には、予想もつかない事が起こることがあります。後にリーマン・ショックは100年に一度と言われましたが、その2年後には、1000年に一度といわれた、東日本大震災が発生し、マーケットは混乱することになります。不測の事態に備えるためにも、ポジションをもったら、必ずストップロスオーダーを入れる習慣を着けておきましょう。
【虎の巻アドバイス】
経済ニュースを鵜呑みせず、
そのニュースで揺れるトレーダーの心理を想像することで
相場を見る目が養われます。
次回、虎の巻更新をお楽しみに!
本記事は2016年7月31日に掲載されたもので、情報提供のみを目的としております。
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解説
リーマン・ショックとは、当時、アメリカの大手証券会社であったリーマン・ブラザーズの破綻が発端となり、世界的な金融危機を引き起こしてしまった経済事件です。このときの経緯はさまざまな場所で語られているので省きますが、当時のチャートは大暴落の事例として参考になります。
政府の介入で不安が高まり、一気にドル安が加速しました。
2008年9月15日(月)の当日。リーマン・ブラザーズの破綻が発表となり、一気に米ドルが売られ、円高になります。しかし、その後、徐々に買い戻しが生まれ、相場がリーマン・ショック前に近づいていきます。それでも、同年9月29日(月)。緊急市場の混乱に対処するために策定された「緊急経済安定化法」がアメリカ下院で否決されると、不安が増大、ドル安は一気に加速します。この日はアメリカ市場最大の777ドルのダウ平均の下落が記録されるなど、為替にとどまらず世界経済に大きな影響を与えました。
ニュースだけでは読み取れない。トレーダーの心理を想像する。
リーマン・ショックのチャートでは、破綻当日に下げたのち、徐々に戻ろうとした動きがあり、1ヶ月近く大幅な下落が見られませんでした。なぜでしょうか? ここにトレーダーの心理が隠されています。破綻の当日、相場は暴落しますが、「いつか戻るはず」「なんとか耐えよう」と考えるトレーダーは少なくありません。「損を取り戻したい!」という心理も働きます。事実、決定的なニュース(緊急経済安定化法の否決)が起きるまでさらなる下落は食い止められていました。もちろん、トレーダーの心理はひとつの側面にすぎませんが、市場を動かしているのが人間である以上、動かす人々の心理を考えると、チャートを見る目はぐっと深まります。